受験するなら中学?高校?「コスパで攻略」作家が示す選択肢[毎日新聞より]♪

【毎日新聞 2023/4/2 15:00(最終更新 4/2 15:00) 有料記事】
 受験をするなら中学か、高校か――。首都圏を中心に中学受験が過熱する中、迷う家庭は多いのではないだろうか。「コスパで考える学歴攻略法」(新潮社)を出版した作家の藤沢数希さんに、コストパフォーマンス(費用対効果)の観点からベストな選択を聞いた。【大沢瑞季】

学費は6年間で1000万円

「難関校への合格を目指しながらも、学歴獲得競争と健全な距離を保って、いかに家庭が子どもをサポートできるかを考えたかったのです」。藤沢さんは、そう執筆経緯を語る。

大学の理系学部を卒業後、海外の大学院で博士号を取得。外資系投資銀行で働いた経験から、日本の教育を客観的に見る機会を得た藤沢さん。公立の小中高校について「大変優れている」と言い切る。

経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)で日本の平均得点は2018年、OECD加盟国では、数学的リテラシーが1位、科学的リテラシーが2位だった。読解力は11位と前回調査(15年)の6位から落ちたものの、OECD平均を上回る。

 23年の首都圏における私立・国立中学校の受験者数は9年連続増の推定5万2600人となり、過去最多を更新した。中学受験では小学4年から6年まで塾に通うのが一般的で、費用は3年間で約300万円。私立中高一貫校での6年間の学費は約600万円なので、トータルで約1000万円かかるとされている。

 「金銭面で少しでも負担を感じるのなら、無理してやらない方がいい。中学受験で使わなかったお金は、高校や大学の受験、塾や予備校、留学費用に回した方がほとんどの家庭にとって、コスパがいいでしょう」

「引け目感じないで」公立への進学

文部科学省によると、私立中学校の生徒数は全国で約8%に過ぎない。一方、首都圏では中学受験が過熱しており、23年の受験率は17・86%にのぼる。藤沢さんは、こう説く。

「東京ではある程度、教育熱心で経済的に余裕がある家庭だと、中学受験をしないという判断をしにくいかもしれません。でも、公立中学校への進学に、引け目を感じる必要は全くありません」

 高校受験組は、小学校から英語の学習時間を増やせば、大学受験に向けた直線的な勉強になる。首都圏の小学校では成績上位の1~2割の児童が私立などの中学校に進学しているとし、「高校受験は勝ちやすいとも言えます」。藤沢さんは親族が中学時代に2年間、海外留学したことを踏まえ、英語習得には留学が効果的だと感じている。期間は小学校の高学年から中学生の間とし、現地校やボーディングスクールに通う長期留学のほか、夏休みを利用した短期留学を勧める。「英語さえできれば、少なくとも文系の私立有名大学に進学できる。お金と労力をかけても、難関校に進めるのは一握りの中学受験と比べ、早くから英語を身に付けるほうが、コスパがいいと思います」

最大の果実はプロ…

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毎日新聞 2023/4/2 15:00(最終更新 4/2 15:00) 有料記事

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