「やみくもに勉強」より「上手な勉強法」が効果的 東京大など調査[毎日新聞より]♪

【毎日新聞 2023/4/11 19:50(最終更新 4/11 19:50)】
 東京大社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所は11日、全国の小中高生に学習状況の変化などを尋ねた2022年調査の結果を発表した。前年より成績が伸びた子供は、工夫を重ねて上手な勉強法を身に付ける傾向があった一方、勉強時間の長さは、成績との相関が弱かった。研究チームは「やみくもに時間をかけるより、勉強法を身に付ける方が成績向上の早道と言えそうだ」と指摘している。調査は小1から高3の親子を対象に実施。毎年同じ対象者に質問し、変化を分析する「パネル調査」と呼ばれる手法で、15年以降、毎年集計している。成績や学習意識に関する質問は小4以上の子供約8600人に尋ね、今回は21年と22年の回答を比較した。21年に「上手な勉強のしかたがわからない」とした子供が、1年後に「わかる」ようになったケースでは、各教科の成績(自己評価を基に算出)の偏差値が平均1・8ポイント上昇。逆に1年で「わかる」から「わからない」に転じた子供は偏差値が1・2ポイント下がり、勉強法に対する理解度の高さが、成績と強く連動していることが明らかになった。

22年は「上手な勉強のしかたがわからない」と答えた子供が67・5%で、3年前の19年(57・2%)より約10ポイント増と目立った。そこで研究チームは、どのような子供が上手な勉強法を身に付けられるのかを探るために、学習に対する意欲や時間、子供の性格などとの相関関係を調べた。

「上手な勉強のしかた」について、21年の「わからない」から、22年に「わかる」に変化した子供は35・0%が学習意欲も向上。逆に「わからない」に変わった子供は、意欲が低下した割合も44・3%となった。

また、勉強法の理解度が高かったり、成績上位だったりする層は、さまざまな勉強法を試していたことも分かった。理解度の高い層では、自分に合った勉強のやり方を工夫(73・4%)▽計画をたてて勉強(64・1%)▽何が分かっていないか確かめながら勉強(74・5%)――などを実践した割合が、いずれも理解度の低かった子供たちよりも20ポイント前後高かった。

勉強法の理解度や成績が高い子供は「論理的に考えることが得意」「一度決めたことは最後までやりとげる」との設問に肯定的な回答を寄せる傾向もあった。ベネッセ教育総合研究所の木村治生主席研究員は「子供が工夫し、(自分を俯瞰(ふかん)して見る)メタ認知を働かせながら学びを組み立てられるよう学校や家庭で指導できるといい」と述べた。【李英浩】

毎日新聞 2023/4/11 19:50(最終更新 4/11 19:50)

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