東大、地元の東北大も合格者減 地方で基礎学力の養成を阻むものとは[毎日新聞より]♪
「都会の中高一貫校では中学校までに4000語の慣用句や漢字を詰め込んでいるんです。高校からでも毎週、小テストを繰り返す必要があります」2月上旬の土曜日、青森県立弘前中央高校(弘前市)であった東北大文学部のAO入試(総合型選抜)対策の研修会。県内各地から集まった高校教員約30人に、講師役の山形県立東桜学館中高の延沢恵理子教諭(52)が説いたのは、受験における基礎学力の重要性だった。「問題文に出てくる言葉を知らなかったら出題のテーマを深く考えることさえできない。高校生の語彙(ごい)力不足は、皆さん実感している通りですよね」1400~1600字の論述を求める東北大AO入試は、読解力や要約力だけでなく、文系分野の幅広い知識があることが前提になっている。参加したある国語教員は、進学校であっても、新入生に「学習の基礎体力がついていない」と感じることが増えていただけに「やっぱり、語彙力の引き上げからやらないといけないんだ」と納得した。大学通信などの調査を分析すると、旧7帝国大学に合格した東京圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)の高校出身者は2008年度から23年度入試(23年4月入学)までの15年間で1・68倍に急増していた。東京大以外の地方6大学で合格者数を増やしており、東京圏で人気が高まる中高一貫校が合格実績を伸ばしたことなどが影響した。
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【毎日新聞 2024/4/5 06:00(最終更新 4/5 09:23) 有料記事】
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