英国の私立校なぜ日本へ続々? サピックス国際教育事業本部長に聞く[毎日新聞より]♪

【毎日新聞 2023/4/25 11:00(最終更新 4/25 13:46)有料記事】
 英国の名門私立校(パブリックスクール)が、続々と日本に進出している。いずれも学費はかなり高額だが、世界トップクラスの教育環境をうたい、注目を集める。海外大進学やボーディングスクール(寮制学校)留学に詳しい、SAPIX YOZEMI GROUPの高宮信乃(しの)・国際教育事業本部長は「最近の保護者はリスクを取ることをいとわない」と解説する。背景を聞いた。【大沢瑞季】英国を代表するパブリックスクールのトップ9校「ザ・ナイン」の一つ、「ハロウ」の系列校「ハロウインターナショナルスクール安比(あっぴ)ジャパン」(岩手県八幡平市)が2022年8月に開校した。さらに23年は、9月に「ラグビースクール」の系列校「ラグビースクール・ジャパン」(千葉県柏市)、「マルバーン・カレッジ」系列校「マルバーン・カレッジ東京」(東京都小平市)が相次いで開校する。ラグビーはハロウと同じく「ザ・ナイン」の一つで、3校とも共学だ。高宮さんは相次ぐ開校について、「最近の保護者は、我が子の教育に関してリスクを取ることをいとわない方が増えたという印象があります。子どもが小さい時から、インターナショナルスクールに入れたり、こういった新しい学校ができるとすぐに入学を検討したりするご家庭が増えています」と解説する。

リスクとは、多くのインターナショナルスクールは、学校教育法が定める「学校」(1条校)ではないため、日本の学校卒業資格を得られないことを指す。「日本の大学に行ける確証はないですし、相次ぐ英国名門校の日本校は、開校したばかりで、教育の質や進学実績が未知数でもあります」そうした一定のリスクを取っても、インターナショナルスクールに進学を希望するのはなぜか。「背景には、日本における英語教育の遅れがあります。また、国際社会における日本の立ち位置が年々厳しくなっている状況に危機感を…
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