深谷市、小中全校に学習支援室 26校は教員免許持つベテラン配置[朝日新聞デジタルより]♪
授業についていけず休みがちになり、さらに勉強が遅れてますます登校しにくくなる――。子どもにとって、「学力不安」は不登校になる理由の一つだ。埼玉県深谷市は、そうした子どもたちを支えるため、今年度から市内の小中学校全29校に「アプローチルーム」という一室を設けた。
アプローチルームには学習机のほか、明るい色のテーブルセットや、畳などを敷いたリラックスできるスペースもある。
大きな特徴は、休みがちな子どもが少ない3校を除いた26校のルームで、教員免許を持つ「学校総合支援員」が学習支援などにあたっている点だ。
60代の教員経験者が中心で、週4日常駐。経験豊富なベテランが子どもの悩みに早めに対応し、不登校を未然に防ぐ狙いがある。
市は、県内では子どもの居場所を校内に設けた自治体は他にもあるが、支援にあたる人が全員教員免許を持っているケースは初めてだとしている。
支援員は、不登校傾向がある子どもには主に対面やオンラインで学習を支援し、不登校となっている子については家庭訪問も積極的に行っている。
昨年度、一部の学校で試験的にルームを置いたところ、利用した215人のうち41人が教室で授業が受けられるようになり、34人が学校に来られるようになったという。
市はこれまでも、不登校の小中学生の学びを支援する「適応指導教室」の夜間部「いきいきナイトスクール」を設けたり、フリースクールと懇談会を持ったりと、不登校対策に取り組んできた。
学校教育課の担当者は「誰一人取り残さないようにする『つながり支援』の充実に今後も努めていきたい」と話している。(猪瀬明博)
【朝日新聞デジタル 2023年6月8日 10時45分】
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