受験するなら中学?高校?「コスパで攻略」作家が示す選択肢[毎日新聞より]♪
受験をするなら中学か、高校か――。首都圏を中心に中学受験が過熱する中、迷う家庭は多いのではないだろうか。「コスパで考える学歴攻略法」(新潮社)を出版した作家の藤沢数希さんに、コストパフォーマンス(費用対効果)の観点からベストな選択を聞いた。【大沢瑞季】
学費は6年間で1000万円
「難関校への合格を目指しながらも、学歴獲得競争と健全な距離を保って、いかに家庭が子どもをサポートできるかを考えたかったのです」。藤沢さんは、そう執筆経緯を語る。
大学の理系学部を卒業後、海外の大学院で博士号を取得。外資系投資銀行で働いた経験から、日本の教育を客観的に見る機会を得た藤沢さん。公立の小中高校について「大変優れている」と言い切る。
経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)で日本の平均得点は2018年、OECD加盟国では、数学的リテラシーが1位、科学的リテラシーが2位だった。読解力は11位と前回調査(15年)の6位から落ちたものの、OECD平均を上回る。
23年の首都圏における私立・国立中学校の受験者数は9年連続増の推定5万2600人となり、過去最多を更新した。中学受験では小学4年から6年まで塾に通うのが一般的で、費用は3年間で約300万円。私立中高一貫校での6年間の学費は約600万円なので、トータルで約1000万円かかるとされている。
「金銭面で少しでも負担を感じるのなら、無理してやらない方がいい。中学受験で使わなかったお金は、高校や大学の受験、塾や予備校、留学費用に回した方がほとんどの家庭にとって、コスパがいいでしょう」
「引け目感じないで」公立への進学
文部科学省によると、私立中学校の生徒数は全国で約8%に過ぎない。一方、首都圏では中学受験が過熱しており、23年の受験率は17・86%にのぼる。藤沢さんは、こう説く。
「東京ではある程度、教育熱心で経済的に余裕がある家庭だと、中学受験をしないという判断をしにくいかもしれません。でも、公立中学校への進学に、引け目を感じる必要は全くありません」
最大の果実はプロ…
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【毎日新聞 2023/4/2 15:00(最終更新 4/2 15:00) 有料記事】
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